2026年は頻発する台風や秋雨前線の影響で、各地で大きな被害が出ています。浸水はもちろん、崖崩れなどの土砂災害による住宅の倒壊や鉄道路線の不通なども発生し、日常生活への影響が長期化。土砂災害発生リスクを低減して命や生活を守るためにも、緊急性の高い崖から補修工事を行っていく必要があります。そのためにまず実施するのが崖崩れや地滑りのリスク評価です。
土木建設業界における試験総合サービスを提供する株式会社土木管理総合試験所(所在地:長野県長野市 代表取締役 下平雄二)は、この緊急度の把握を目的とした「崖調査」に対応しています。今回は調査の流れをご紹介します。
台風25号では470件の土砂災害が発生、11月以降も降水量が多い見込み
13年ぶりに1年間の台風発生数が30以上に(※1)
今年は平年より早いペースで台風が発生し、10月15日には「30号」に到達。1年で30以上の台風が発生するのは2013年以来、13年ぶりです(※1)。
特に被害が大きかったのが9月に接近した台風25号。19日から21日までの総雨量は千葉県や静岡県で500ミリを超えるなど各地で記録的な大雨に。関東甲信地方では21日の24時間降水量が観測史上1位を更新しました(※2)。
台風25号の被害は深刻で、10月4日時点で千葉県(273件)、神奈川県(175件)を中心に、計470件もの土砂災害が発生。人的・人家被害も大きく、土砂災害により千葉県で23戸、神奈川県で5戸が全壊しました(※2)。千葉県内では土砂崩れによる鉄道路線の不通なども発生し、日常生活への影響が長期化しています。
10月以降も台風シーズンが続きます。気象庁によると、2026年11月から1月にかけて低気圧の影響を受けやすく、降水量は東日本太平洋側、西日本、沖縄・奄美では平年より多く、北日本太平洋側では平年並か多い見通し(※3)。これまでに発生した台風や豪雨の影響が残る中、崖崩れなどの土砂災害への不安はぬぐえません。
※1 気象庁「台風の発生数[協定世界時基準](2025年までの確定値と2026年の速報値)」
https://www.data.jma.go.jp/typhoon/statistics/generation/generation.html
※2 内閣府「令和8年台風第25号による被害状況等について」
https://www.bousai.go.jp/updates/r8typhoon25/pdf/261005_0900.pdf
※3 気象庁「向こう3か月の天候の見通し 全国 (11月~1月)」
https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/kaisetsu/?term=P3M
【崖調査】で崖崩れや地滑りのリスクを評価し緊急度を把握
こうした台風や豪雨などによる崖崩れや地滑りを防ぐため、土木管理総合試験所はリスクを評価し緊急度を把握する「崖調査」を実施。災害発生のリスク低減につなげています。
<調査の流れ>
✓作業(1)
歩きながら距離を測定できる「ウォーキングメジャー」で崖の全長を測定する。
※画像左
✓作業(2)
過年度の防災カルテと箇所別記録表の記録を確認し、注目すべき変状に関して経過を確認する。過年度から変化があった場合には状況を記録し、写真撮影を行う。その際紅白ポールを使用して形状の変化が分かりやすいようにポイントをさして撮影を行う。
※画像中央・右
✓作業(3)
防災カルテと箇所別記録表の記録を確認し箇所ごとに写真を撮影する。崖の傾斜は紅白ポールを使用して計測を行う。崖に高さがあり紅白ポール使用して計測できない場合は、Leica DISTOレーザー距離計を使用して傾斜を計測する。
こうした丁寧な作業により、細やかに崖を確認し、対策の緊急性を把握しています。
「崖調査」は崖崩れや地滑りから命や生活を守るための大切な役割を担っています。
▼土木管理総合試験所の崖調査について詳しくは下記よりご覧ください。
当社社員が実際に行った調査を詳しくレポートしています。